立命館大学国際平和ミュージアム 平和教育研究センター Peace Education and Research Institute, Kyoto Museum for World Peace, Ritsumeikan University

お知らせ NEWS

9月19日(月)、RENKEI プログラム公開講座2 Mr.Raja Shehadeh ”What does Israel fear from Palestine?” 開催

2016.09.19(月)

 

 9月19日(月)、創思館1階カンファレンスルームにて”RENKEI PAX SCHOOL 2016:ENSLAVING THE MIND”の第2回公開講演会が開催されました。講師は弁護士であり、オーウェル賞受賞作家でもあるラジャ・シェハデ氏。氏はパレスチナの人権擁護団体Al Haqの共同創立者であり、パレスチナにおけるイスラエルの違法入植地撤去に関する多くの訴訟に関る傍ら、ヨルダン川西岸での暮らしを綴った本を数多く出版し、パレスチナが置かれている状況を発信し続けています。講演では、パレスチナ人とイスラエル人それぞれの「意識」に注目しながら、同地域および中東における和平への思いをお話いただきました。 

 20世紀末には、南アフリカのアパルトヘイトが廃止されて民主主義が確立し、ベルリンの壁が崩壊しドイツが再統一するという進展があったにも関わらず、長期間に渡るイスラエルによるパレスチナの占領は終結を見ていません。1948年のイスラエル国家の樹立はパレスチナの人々の離散を意味し、一方の独立は、一方にとって破局を意味していました。何故世界はこの紛争に終止符を打とうとしないのでしょうか。

 1967年以来イスラエルによる占領地域である西岸やガザ沿岸地域で変化が起こっており、国際法に反してパレスチナ占領地へのユダヤ人入植が進展していきました。 1993年のオスロ合意のように国際社会の支援のもとで和平交渉が行われましたが、事実上これも崩壊し平和への展望が持てない状況にあります。しかし、私が楽観主義者でなかったら希望などもてなかったでしょう。

  講演会後、参加者からは、パレスチナの将来、武力によらない平和構築、アカデミックな立場から何ができるか、等多くの質問が出され、Raja氏からは丁寧な説明がされました。

 

▲聴講する参加者

▲質疑応答の様子

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